50歳までにいちども結婚歴のない人の割合を「生涯未婚率」というそうです。少し前のデータでは女性も7人に1人が独身。私もその一人ですが、出産歴もない非婚の高齢独身者は負け組なのでしょうか?私は現在の自分が幸せならそれでいいと思います。
「おひとりさま」は増えている
令和の時代にすっかり定着した「おひとりさま」。
2015年の厚生労働省のデータによると、おひとりさまの生涯未婚率(50歳までにいちども結婚したことのないこと)は男性23.4%、女性14.1%だそうです。
男性4人に1人、女性7人に1人ということになりますが、現在だともう少しその比率は上がっているようです。
「結婚したくても経済的に結婚できる余裕がない」というケースも増えていますが、今の人たちが結婚しない主な理由は、「自分のためだけに時間を使いたい」「経済的なメリットがない」「他人と生活するのが嫌だ」「子供は欲しくない」からだそうです。
私は結婚したかったけれど縁がなくて、生涯未婚者のひとりになってしまいました。
「おひとりさま」への道
私は1980年代の後半に中堅のメーカーに営業事務で就職しました。
当時、女性の結婚はクリスマス(25歳)を迎える前のクリスマスイブ(24歳)の間に結婚を決めて寿退職するのが一般的でした。「クリスマスイブ」というTVドラマもあったくらいです。
その頃の私はキャリア志向でなく、仕事は結婚までの腰掛程度に思っていました。ほとんどの女性が大企業に入るのは条件の良いお婿さん探しが目的。
大手に就職するなら4年制大学よりも短大の方が有利。
就職のために短大を選ぶ友人も多かったです。
私は4年制でしたが、女性が大手企業に入社するには「現役、自宅通勤、コネあり」でないと就職が難しいと言われていました。
私にはコネがありませんでしたが何とか中堅メーカーに拾われました。
縁故採用で有名企業に入った友人は面接のときに「25歳で退職するのが条件」と期間限定で採用されました。
現在では信じられない話ですよね。
当時の私やその友達には「高齢独身者」は「結婚できないかわいそうな人」というイメージがあり、自分達はそうならないと信じていました。
会社での仕事は事務で男性社員の補助。会社の同僚たちとアフター5や休日は食べ歩き、エステ、旅行など典型的なOL生活を満喫して、彼女たちの多くは25歳を前にフリーならお見合いで結婚を決めて寿退職しました。
私自身は23歳の時に大失恋のショックでお見合いをしても気乗りせず。
結局、25歳を過ぎた時に寿退社できなかった自分が情けなくて、宅建取引主任者の資格を取って転職しました。
その間、お見合いも何度かして結婚のチャンスがあったにも関わらず、その人たちの良さに気づくことができませんでした。
母親からは「高望みしすぎ」と何度も怒られました・・・
結婚したい!気持ちはありましたが、なかなか出会いをつかめなかったり話が来ても割り切ることができなかったりと・・・
マル高(35歳)までには出産したいと出産のために結婚を焦っていた時期もありました。
それが出産適齢期を完全に超えてしまうとつき物が落ちたように結婚願望が消えてしまったのです。
30代最後に1人で生きていく覚悟を決め、自力でマンションを買いました。
35年全額ローン(絶賛返済中!)。
融資承認がおりた時、社会に認められたような感じがしました。
高齢独身者のおひとりさまは負け組?
私は50歳を過ぎてもいちども結婚歴なし、出産経験もありません。
現在のところ定職を持ち経済的に自立しています。
明日の生活には困りませんが数年先は不安です。
社会と関わり、それほど多くはありませんが友達はいます。
ひとり時間も友達との時間も趣味の時間も適度に楽しんでいます。
それでも、結婚歴のない女性は世間でいう「負け組」になるのでしょうか。
世の中のママから見て、出産経験のない女性は「かわいそうな人」なのでしょうか。
あの頃の私に言いたいのは、結婚していたらどんな人生だったかわからないけれど、高齢独身者のおひとりさまの人生も不幸ではないよ、と。
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